BOA SORTE KAZU

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BOA SORTE KAZU

“サッカー人として”  2009年02月20日(金)掲載

“サッカー人として”
2009年02月20日(金)掲載

合宿生活も工夫次第

 横浜FCの宮崎・日南キャンプも今週末で打ち上げだ。シーズン前合宿はたいてい場所を変えて二度に分けるケースが多いけれど、今回は1カ所で17連泊。僕個人としては1993年に日本代表でイタリア・レッチェに行ったとき以来の長期合宿だ。開幕後は試合に向けた調整が主だから、追い込んで負荷をかけられるのは今だけ。ある意味、一年で一番きつい時期だ。


 キャンプ中の生活リズムは毎日同じ。朝6時過ぎに起きて部屋でコーヒーを飲み、7時から朝食。昼食を挟んで午前・午後の練習をこなして、午後6時半から夕食。ホテル内の温泉やサウナに入った後にマッサージを受けると、夜9時半くらいになる。それから部屋でDVDの映画を見ながら寝る。その繰り返しだ。


 サッカーの合宿は練習も食事もすべて団体行動で、監督からは外出禁止だと言われている。でも最寄りのコンビニまで徒歩40分くらいかかるような山の上のホテルだから、外出する気も起きないというのが正直なところ。それでも生活や練習のリズムがいいし、宮崎は食事もおいしいのでストレスは感じない。


 自分なりの部屋での過ごし方もあって、最近の合宿では自分のエスプレッソマシンを持ち込んで、好きなカフェタイムを楽しんでいる。長い合宿生活が楽しくなるか、つまらなくなるかは考え方と工夫次第。もう帰りたいと思ったり生活が苦痛になったりすると練習もはかどらないからね。


 以前の合宿は荷物が多くて大変だった。ビデオ20本くらいにビデオデッキとテレビも持参、スーツケース一つの中身がすべて電化製品という感じ。海外では日本の新聞をファクスで送ってもらったり、ゴンちゃん(中山雅史)たちと門限ギリギリまで出掛けて、羽目を外す一歩手前くらいの息抜きをしたり。メリハリをつけて飽きないように、サッカーに集中できる環境をつくることも大事だ。


 最近は若い選手が部屋にこもってゲームばかりやっているという苦言を聞くけれど、彼らにすれば部屋で4人集まってゲームをやるのも、ホールでトランプをやるのも同じ感覚なのかもしれない。時代によって過ごし方が違うのは当然。それぞれがいいキャンプを送って、シーズンに生かせればいいね。