BOA SORTE KAZU

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BOA SORTE KAZU

“サッカー人として”  2009年10月02日(金)掲載

“サッカー人として”
2009年10月02日(金)掲載

「格差」を楽しもう

 サッカーの世界では平等というものを保ちにくい。選手にもチームにもクラブにも格差は存在する。選手はいわば自分の商品力をアピールする個人事業主。価値は1億円を超すものから500万円のものまで幅広い。それを平等に扱ってまとめる監督は大変だ。


 Jリーグ2部(J2)の試合を見ていて、1部(J1)より選手がたくさん走っているように感じることはないかな? それは細部のミスが多いからで、技術が足りない分だけ運動量や頑張りでフォローしなくちゃいけない。選手のポジショニングが良く、球を止める、蹴る技術も高いJ1の方は動きのムダが少なく映る。欧州リーグならさらにきれいに見えてくる。


 J1とJ2、J2のなかにも上、中、下と力に差はあるのが事実。横浜FCはいま、最下位で低迷していると誰もが思うだろう。でも、ここから内田智也選手(大宮アルディージャ)や太田宏介選手(清水エスパルス)が何千万というお金を残して巣立った。僕らの小さいクラブが選手を育て、引き抜いてもらうビジネスを成立させた。順位とはまた別のクラブの成功とみていいことだ。選手を売って成り立つクラブがあり、買って成り立つクラブもある。ビッグクラブ、中堅、小クラブがそうやって共存するように日本もなってほしい。


 横浜FC、浦和レッズを下す――。と言っても先日の練習試合の話。ただ練習試合でも、常にJ1上位にいるチームに勝てばチームの雰囲気は良くなるものだ。監督も何だか機嫌がいいし、みんなも普段より饒舌になる。小さいクラブが大きいクラブを倒すのは順位を超えた喜びがある。そんな構図も増えるといいね。


 レアル・マドリードも野球の巨人も大リーグのヤンキースも、選手を買い集めてはたたかれる。昔、読売というだけで巨人とヴェルディを嫌う人もたくさんいた。でも、見る人が文句を言う楽しみを提供するのも、プロ集団としての娯楽性の一つ。平均化するよりは、悪役を演じるチームがJリーグにあってもいい。


 J2が何事もJ1と一緒にする必要もないよね。開幕時期をJ1とずらして関心を高めるのも一案でしょう。試合会場がJ1より寂しかったり、泊まるホテルが若干劣ったっていいんです。違いを楽しむくらいでいこう。