BOA SORTE KAZU

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BOA SORTE KAZU

“サッカー人として”  2008年09月26日(金)掲載

“サッカー人として”
2008年09月26日(金)掲載

サッカーへの尊敬

 今季のJリーグもいよいよ終盤戦。J2ではサンフレッチェ広島が早々と昇格を決めて、横浜FCは昇格圏の3位まで勝ち点差19の11位。数字上はJ1復帰の可能性が残っているとはいえ、現実的には厳しい状況だ。


 最近、ゲーム内容は悪くないのに結果が出ない。連勝すれば勢いに乗れるものだけれど、6月以降は引き分けや負けが続いて、計3勝。一度止まった車のエンジンを動かすのに時間がかかるのと同じで、途切れた流れを取り戻すのは簡単じゃない。選手もスタッフも悩むし、自信を持てなくなる。結局、解決策は勝つことしかないんだろう。


 下位に沈んでいると試合前はしっかりプロとして戦い抜く気持ちがあっても、1点、2点とリードされるとあきらめの雰囲気が出てしまう。逆に2年前の横浜FCがそうだったように、上位のチームは劣勢でも最後まで全員が体を張って何とか勝ち点を積み上げる強さがある。昇格が目の前にあるチームとそうでないチームの間には、技術や決定力以外にも差があるんだ。


 そこには前回のテーマで触れた「コブランサ」、つまりファンからの要求、期待も影響している。今も横浜FCのサポーターはすごく応援してくれるけれど、順位へのコブランサは試合ごとに薄れている。降格のないJ2で残り8試合、何を目標に戦うのか。選手の精神力が問われる。


 仮に昇格の可能性が完全に消滅しても、キャンプからやってきたことを信じて最終節までやるしかない。それがサッカーというものへのリスペクト(尊敬)だ。昇格がないからもういいや、と思うならグラウンドに立つ資格はない。


 2005年末、新幹線で当時マリナーズの長谷川滋利さんと偶然会って話を聞いた。来季も雇ってくれる球団はあるけれど、全力でやれるかわからない。気持ちが中途半端だと野球に対して失礼だから自分は辞めるべきだ、と。翌月に現役引退を表明されていた。


 ほとんどの選手はサッカーが好きで、なりたくてなった職業のはず。昇格や優勝がなくなったからといって全力を尽くせないようではお客さんに対して失礼だし、何よりサッカーに対する侮辱だ。僕もサッカーが好きだから常に全力を尽くすし、勝ちたいと思う。