BOA SORTE KAZU

  • Home
  • Message
  • Profile
  • Status
  • Column
Menu

BOA SORTE KAZU

“サッカー人として”  2013年08月02日(金)掲載

“サッカー人として”
2013年08月02日(金)掲載

若手よ、存在感を示せ

 若い人が集まる場は、はたから見ても活気があるよね。お年寄りに人気の東京・巣鴨も元気があるけど、渋谷の活気とはまた違う。東アジアカップでも「新しい力」が頑張っていた。


 成熟とは違う、怖さを知らない若さの勢い。その分、無防備さも粗さもある。優勝を果たした東アジアカップ組も、コンフェデレーションズカップ組と比べれば試合運びがばたついたし、差は否めない。でも柿谷曜一朗選手(セレッソ大阪、23歳)らが活躍したのは新しい要素で、ポジションの重なる選手には刺激が生まれる。それがいい方向へ向く。コンフェデレーションズカップの3連敗があり、日本の鼻っ柱がガツンと折られた感じがあったところ。新しさに全てを委ねるわけではなく、新しさを加えることで循環が良くなり、従来のものも成長していける。


 20年以上前、23歳でブラジルから日本へ戻ってきたとき、僕は新人ともヤングプレーヤーともみなされなかった。ブラジルでの経験がある特殊さから、みんながどちらかというと僕の意見を聞き入れてくれた。今となれば、あのころは我ながら生意気だったなと反省します。自分が点を取り続け、自分がチームを勝たせていると思っていて。それが自信にもなっていて。


 それは「良い勘違い」、若さの特権。現実には、優れた中盤の選手がどれだけいいパスを供給してくれたことか。僕が点を取るためにDFがどれだけ体を張っていたことか。自分がその立場に回るとよく分かる。


 集団のなかで存在感みたいなものを示す。若者にしても大事なことだ。「どうぞ」「ボールをください」でなくて「おれに寄越せ」と言えるまでになれるか。親善試合で凱旋した宮市亮選手(アーセナル、20歳)もそんな必要性を自分なりに感じているようだった。Jリーグでもそう。若かろうが新人だろうが、自分の行動と結果に責任を負おうとしているか。中心になる気があるか。横浜FCの練習で僕が先頭を走る。ただね、若い人がそうならないとチームは強くならない。


 ベテランがはつらつ、中堅も元気、若手もいる。熟練者をただ集めたのではなく、バランスが取れつつ組織として熟成しているチームは強い。J1のサンフレッチェ広島などは成功例だろう。理想の組織とはどんな分野でもおそらく似ている。人がやること、考えること、感じること。人が関わる限りでは、どの世界だって同じなんだから。