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「サッカー人として」第21回 三浦知良


去年以上の自分つくり

 今、僕はグアムで自主トレの真っ最中だ。チームが昨年十二月十日からシーズンオフに入った後も、二十四日までランニングなどを続けていた。結局、休んだのは年末年始の9日間だけ。家族とイタリア旅行に出かけて、正月は自宅でゆっくりして、一月三日から始動。六日にグアム入りして走り込みや筋力トレーニングを続けている。

 旅行中は家族との充実した時間を過ごせた。ただ、その間もストレッチなど最低限の運動は続けていた。やっぱり完全にサッカーのことを忘れることはできないから。それに、歩き疲れた子供を抱っこしたりしながら買い物や観光をしていたから、1試合分くらいは歩いたんじゃないかな(笑)。

 選手によっては、休み明けに体重オーバーになっているケースもある。僕の場合、そういう経験はほとんどない。若いときなら戻すのに時間はかからないけれど、年齢を重ねるにつれてきつくなってくる。

 朝6時に起きて6時半からランニング、食事と休憩を挟んで午前・午後にトレーニング。その日の体調によって少し練習量を落とす日もあるけれど、グアムでは基本的にこのリズムで10日間を過ごす。チームの全体練習やキャンプの前に、1年間戦うための基礎となる部分をここでつくっておく。シーズンをケガなく乗り切るためには欠かせないことだ。

 20代半ばのころはもっと激しいメニューをこなしていた。ただ、当時は自己流で、動けるだけ体を動かすという感じ。果たしてそれがいいパフォーマンスにつながっていたのかどうかはわからない。

 今は専門のコーチにみてもらいながら、より質の高いトレーニングを続けている。帯同してくれている専属の調理師に、食事も三食とも作ってもらっている。J1という厳しい舞台で勝ち抜くために、あらゆる面で去年以上の自分をつくり上げようと思っている。

 3年前から利用しているグアムの合宿施設は街から離れた丘の上にある。トレーニングに集中できる環境で、ひたすら部屋とグラウンドを往復する毎日。今、体をいじめておけば、三月からいいシーズンを迎えられる。そう思いながら自分を追い込んでいるんだ。(元日本代表、横浜FC)

(日本経済新聞、2007年1月12日掲載)


※このテキストを三浦知良および日本経済新聞社に無断で転載することを禁止いたします。

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