−雨−盛り上がる心 晴れの日と変わらない
雨が続いているね。少し前は近畿地方の水不足が心配されていたし、助かったんじゃないかな。雨ってなんかいいよね。地面を打つ音もね。外に出られないから、街から人が少なくなるでしょう。そういう雰囲気も、たまにはいい。
最近は必ず6月下旬から7月がすごく暑くて、8月はそうでもなくなる傾向が続いているような気がする。
梅雨のこの時期、スーツを着ていると湿気で体になじんでくるんだ。“生き物”だからね、スーツは。じとじとするのは嫌いじゃない。綿や麻、ツイードのスーツは、ぬれると味が出てくる。オーダーメードのものは、その人の体に合わせてつくっているから余計にね。家ではなるべくタンスを開け、エアコンをドライにし、通気性を良くして管理している。
みんな湿気を嫌がるけど、6、7月の梅雨どきはファッションとか自分の趣味の部分で楽しみがある。蒸し暑い日にみんなが涼しい格好をしている中、自分だけがスーツを着て、ネクタイを締めているといい気分にならない? 「あの人きちっとしているな」っていう感じで。今、地球温暖化防止策の一つで「クール・ビズ」が注目されているけど、みんなが倣うのではなく、ネクタイを締める人がいたっていい。
スーツを着て汗をかくのは昔から好きだね。ヴェルディにいたころからずっと遠征のときはスーツだった。日本は特に電車の中でもしっかりクーラーが効いているけど、外と中の温度差を感じてしまうのは好きじゃない。必ず上に羽織るものを持って出掛ける。
雨って暗い独特の雰囲気もある。でも、雨降って地固まるじゃないけど、物事をじっくり考える時間を与えてくれると思う。天気を気にし過ぎて憂うつになる人っているよね。僕はカァーっと晴れても雨が降っても変わらない。いつでも心は盛り上がるんだ。(隔週金曜日に掲載、次回は22日)
(神戸新聞、2005年7月8日掲載)
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