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「サッカー小僧」第52回


−ドイツへ−貫いた信念ありがとう日本代表

 日本がドイツ行きを決めた。もう内容うんぬんより予選を突破することがすべてだから、「日本代表ありがとう」っていう感じだね。これで日本サッカー界のモチベーションが高くなって、この1年盛り上がるだろうし、もっとサッカー文化が根付いていく。

 8日の北朝鮮戦は自宅でテレビ観戦した。あんなに自分の予感が当たった試合はないね。ジーコ監督が、どういう指示を出すとか、鈴木選手から大黒選手に代わったとき、柳沢選手と大黒選手が点を取るんじゃないかとか。柳沢選手の空けたスペースに大黒選手が入っていきやすいし、2人がたて並びになったんだけど、その方が後ろの柳沢選手がシュートを打ちやすいと思ったんだ。

 1次予選から苦労の連続で大変だった分、突破したことですべて称賛に変わったと思う。本当に予選を勝ち抜くことは大変。みんなが内容や結果に一喜一憂する中、選手だけじゃなく代表を取り巻くグループが精神的に左右される。ジーコ監督が信念を曲げずにやり通したのはすごいし、応えた選手も素晴らしい。

 日本はドーハの前から少しずつ進歩している。1997年に初めて予選を突破した経験、98年、2002年のW杯、親善試合の経験。それを選手、スタッフ、協会関係者、メディア、サポーター、みんなが生かそうとしているのが大きい。

 ただ、世界も成長しているし、追い付くのは至難の業。次のW杯は日韓共催じゃないから、ドイツでどれだけ力を見せられるか。決勝トーナメントは当たり前に行く感覚になってほしいね。そのレベルに達しているかは、まだまだ分からない。

 北朝鮮戦後に「ドイツで会いましょう」というコメントを出した。ぱっと浮かんだんだ。どういう解釈をするかは読んだ人の自由。僕の映画は結末のあるハリウッドじゃなく、結末のあやふやなフランス映画だから。(隔週金曜日に掲載、次回は24日)

(神戸新聞、2005年6月10日掲載)


※このテキストを三浦知良および神戸新聞社に無断で転載することを禁止いたします。

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