−地元密着−クラブ存続へ求められる集客の努力
いかにお客さんにスタジアムまで足を運んでもらうか。今その重要性をすごく感じている。仮に2万人収容のスタジアムが満員になって、外に人があふれたら、その人たちのためにテレビやラジオの放送が始まり、看板広告とか付属の効果が出てくる。僕らの小学校訪問もそうだけど、集客につなげる努力は永遠に続けなくてはいけない。
これからの日本のプロスポーツは、ヨーロッパのサッカーやアメリカのメジャーリーグが手本になって、地元に愛されていかなければならない。プロ野球と違い、サッカーは降格があって企業の宣伝効果が低くなる可能性があるから、地域に密着していないと長くクラブが存続しない。イタリアの名門フィオレンティーナも一度は倒産しながら、地元の後押しを受けてはい上がってきた。あれが本来のクラブのあり方だと思う。
日本だと、J2だったらスタジアムが悪いんだろうなとかイメージがあるけど、海外は違う。2部のチームでも立派なスタジアムを持っている。それは100年の長い歴史の中で、そのチームがたまたま低迷している時代だからかもしれない。僕がいたジェノアだって2部に落ちてから10年たつけど、1部のサンプドリアと同じスタジアムを使っている。Jリーグもだんだん歴史を積み重ねてそうなると思う。
これから、サッカーも野球も共存していくわけで、地元の人たちを呼ぶという目的は共通している。互いのクラブのマーケティングのプロはサッカーから野球に移り、野球からサッカーにも移るというようにトレードがあっても面白い。
J1、J2が定着し、JFLなどその下の組織も整備されてきた。世界の例を見れば、今J1で優勝を争うチームが、何年後かには最下位にいる可能性だってある。地域リーグからチームを持てば、僕だってオーナーとしてJリーグまで上がれるかもしれない。夢があるよね。(隔週金曜日に掲載、次は12月10日)
(神戸新聞、2004年11月26日掲載)
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