−精神力−見習いたい技術超えた「激しさ」
日本が劇的な勝利を収めたアジアカップ準々決勝のヨルダン戦。延長、PK戦を含め、能活(GK川口能活選手)の集中力はすごかった。あらためて敬意を表したい。
決定機やPKを止めたことがクローズアップされたけど、彼の力をもってすれば当たり前のこと。ここまで積み重ねてきた努力が今、花開いている。彼はW杯を2度経験していて、1998年はレギュラー、2002年はベンチだった。イングランドのクラブなど海外でもプレーしている。その間も毎日厳しい練習をこなし、自分より身体的に上回る選手と戦い続けて逆境に強くなった。
どちらかというと僕は日本戦をいつも冷静に分析しながら見ているのに、あの試合は、いつの間にかただのサポーターになっていたね。テレビに「能活、お前なら止められるぞ!」って訴えかけるような。
「準々決勝で負けるチームじゃない。おれたち日本は」っていう思いもあった。中国・重慶での日本に対する反日感情が、すごいでしょう。それに対してのストレスというか、政治とは関係ないスポーツで日本の代表としていっているのに、あそこまでブーイングを受けるなんて、僕たちとしては屈辱なんだ。それを振り払うぐらいの魂を選手全員が見せてくれた。
逆にヨルダンは日本よりサッカーの完成度は低いけど、油断すればその激しさに日本がやられてしまいそうな展開を見ていて、神戸にも見習うものがあるんじゃないかなと思った。日本での親善試合でバルセロナのロナウジーニョが見せたようなスーパープレーに感嘆するのもいい。だけど、アジアカップのような真剣勝負を見て、相手の精神力だったり、もっと感じてほしいものがある。
神戸が個々の力で劣っているとしても、Jの他チームとそれほど差があるわけじゃないし、肉体的、精神的に強くプレーすれば、結果は出せる。(隔週金曜日に掲載、次は20日)
(神戸新聞、2004年8月6日掲載)
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