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「サッカー小僧」第27回


−森本貴幸−15歳だよ 常に上を目指して

 東京Vの森本貴幸選手が中学3年生でJ1リーグの試合にデビューした。15歳だよ。僕にとっては、ちょっと異常に思える。僕は15歳でブラジルに留学したけど、当時の状態でプロの試合に出れたかというと出れない。体格もスピードもすべて満たしていなかった。

 考えられないよね。開幕戦の磐田−東京Vのダイジェストをテレビで見ただけだけど、体格もスピードも中学3年生のものではない。同じ年代の子とどういうサッカーをやっているのかな。周りが付いてこれないんじゃないかとか、そういう心配をした。大人とやってあれだけ引けを取らない素質があるんだから。

 技術もしっかりしていて、使える選手だから使っているんだろうね。これからの選手だし楽しみ。早熟にならないよう満足せず、常に上を目指してほしい。これ以上伸びしろがなくならないように何を工夫していくか。前例がないだけに難しいよね。東京Vのアルディレス監督も使う以上は変に途中交代させず、信頼して使っているようだし、それはいいと思う。

 ブラジル時代に清水FCから来た小学6年生の日本人選手で、周りのブラジル人と比べても抜けているFWがいたんだけど、二十歳ぐらいになったらもう通用しなくなった。小学校のときに全盛期を迎えたなんてことが実際にあったからね。

 僕は18歳でプロになり、19歳まで壁にぶつかっていた。二十歳で田舎のチームに行って鍛え、21歳でキンゼ・デ・ジャウーに移籍してからサンパウロ州選手権に出てぐわっと伸びたんだ。プレッシャーを感じながら、挑戦心と百パーセントの集中力を持って毎日の練習をこなした。試合も同じようにね。それが良かったんじゃないかな。

 14日にはホームで東京Vと対戦する。森本選手にはぜひ出てきてほしい。グラウンドに立てば22歳の年の差は関係ないし、負けない気持ちでやるよ。(隔週金曜日に掲載、次は16日)

(神戸新聞、2004年4月3日掲載)


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