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「サッカー小僧」第13回


−30代−経験と気力、まだまだやれる

 藤田俊哉選手(前磐田)が31歳でオランダ1部リーグのユトレヒトへ移籍した。彼ぐらいの実績と選手としての質があれば、この年齢でももちろんやっていける。本人から海外移籍に懸ける思いも聞いていたし、よかったと思う。

 彼に限らず、30代に入るとクラブとしてのビジネスが成り立つのかということは気に掛かる。欧州の市場では若い外国人選手を獲得し、育ててから2、3年で他クラブへ高く売るというのが一般的だし、藤田選手の場合は特に日本からの移籍というハンディもあるしね。ただ、新聞で開幕戦に先発出場したと出ていたし、日本への宣伝効果はユトレヒトにとって大きいだろうね。

 欧州では政治的な理由とか、日本の常識では考えられないことで試合に出られない場合もある。助っ人ということで成績が低迷すれば批判も集中するだろう。その点、日本みたいに外国人に優しい国はないよね。

 サッカー選手っていうのは30歳を過ぎてからよくなる場合もあるし、34、35歳ぐらいまでは十分トップレベルでやっていける。それには監督の理解も大事。ベテランは体力減の部分を経験と技術で補っていくんだけど、その役割を明確にして、しっかりとした戦術の中で生かそうとしてくれれば大丈夫。

 若いときは考えるよりも先に体が動くもの。経験を積むとまず考えることを優先させるんだけど、その両者がうまく混ざったときにいいチームができると思う。

 やるときはやる、休むときは休む。回復力が遅れてくるのは確かだけど、メンタル的な部分で「年を取った」と思わないほうがいい。要は気力。「自分は頑張る」という追い込む気持ちがあれば問題ない。ヤスさん(兄・三浦泰年)と二人、僕らは36歳と38歳で合わせて74歳になる。20歳の選手4人分だもんね。でもまだまだやれるよ。(隔週金曜日に掲載、次は9月5日)

(神戸新聞、2003年8月22日掲載)


※このテキストを三浦知良および神戸新聞社に無断で転載することを禁止いたします。

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