−代表−「誇り」と「危機感」を持って
8日に長居スタジアムで日本−アルゼンチン戦を観戦した。日本はもちろん、世界最高峰のアルゼンチンのプレー、特にアイマールをじかに見たかったし、たまにはああいうところで刺激を受けたかったからね。
スタジアムでお客さんとして日本代表戦を観戦したのは2000年のキリンカップ以来。あの雰囲気はやっぱりいい。とにかく君が代を選手と一緒に歌いたかったから、急いで駆け付けたよ。思わず声に出して歌った。
残念ながら日本は完敗した。みんなサビオラのシュートとかアルゼンチンの華麗なプレーをよく言うけど、それよりもサッカーに対する真摯(しんし)な姿勢が勝敗を分けたすべてだったんじゃないかな。出ている選手やベンチの選手全員からそれが伝わってきた。
あれだけ技術がある上に、ボールを取られたら必死になってスライディングをする。さらに後半に入って控え選手のウオーミングアップの仕方を見ても日本の選手を上回っていた。それはすごい「力」になる。
そういう意味で僕も勉強になったし、やっていた日本の選手にはもっといい経験になった。代表としての「誇り」と「危機感」を持ってやらなきゃいけない。次のワールドカップ(W杯)に向けて無駄にしないようにしたいね。進歩しているのは日本だけじゃない。強豪国だって同じなんだ。
試合後、日本選手の控室を訪問し、選手一人一人と握手をした。ヒデ(中田英選手)は余裕があったね。「相手がどうというよりも自分たちが…」って言っていた。別れ際に「ヒデからジーコに『カズさんが必要だ』って推薦しておいて」ってお願いしておいたよ。もちろん冗談だけどね。
僕の名前が入ったユニホームを着ているファンもいたし、W杯うんぬんじゃなく、もう一度あのブルーのユニホームを着てピッチに立てたらいいなと純粋に思った。(隔週金曜日に掲載、次は6月27日)
(神戸新聞、2003年6月13日掲載)
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