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「サッカー小僧」第7回


−ポハーダ−もっと勝負へのこだわりを

 海外のサッカーといえば、欧州チャンピオンズ・リーグに大きな注目が集まる。世界各国の有力選手がそろう舞台だから当然なんだけど、南米にもクラブ王者を決めるリベルタドーレス杯という厳しい戦いがある。

 ブラジルからはブラジル選手権とコパ・ブラジルの優勝・準優勝チームが出場していて、今年はその中に僕の古巣のサントスが入っている。すごくうれしいよ。

 アルゼンチンやウルグアイのクラブはブラジルへの対抗意識が特に激しく、“削り合い”の試合が多くなると聞いている。でも、それが南米のだいご味。国の代表だから国内リーグと違った意味で必死だよね。

 もう、すべてがポハーダ(ポルトガル語で「激しく」の意)。勝負の世界という観点から見れば、すごくあこがれる。僕もそんな世界で生きてきた。ブラジル時代に小さな大会でウルグアイのナショナル・モンテビデオと対戦したとき、オフサイドの判定を巡って両チームの選手がもみくちゃになり、22人全員が退場処分になった。

 欧州と南米の王者が世界一を争うトヨタ・カップがなぜ日本で開催されているかといえば、欧州のクラブが南米には行きたくないと言ったから。選手やサポーターを含め、南米は荒々し過ぎるんだろうね。

 けがをさせようと思ってファウルを犯すのはもちろんだめだけど、死に物狂いでプレーすることの大切さを再認識させてくれる。今の日本はフェアプレー精神を意識するあまり、勝利へのこだわりが欠けていると思う。

 現在のサントスは僕がいたころの会長の息子が会長で、清水や東京Vで指揮を執ったレオン氏が監督。準決勝まで勝ち進んでいると聞いているし、ぜひリベルタドーレス杯で優勝してほしい。そうなれば、OBとしてトヨタ・カップで堂々と選手たちを励ますことができるからね。(隔週金曜日に掲載、次は6月13日)

(神戸新聞、2003年5月30日掲載)


※このテキストを三浦知良および神戸新聞社に無断で転載することを禁止いたします。

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