街も支えるチームの強さ
神戸がJ1残留を決めた11月30日は、スタンドの応援が素晴らしかった。すごく感謝している。
試合の前日にホテルに集合したときから、チーム全体が最高の精神状態だった。スタジアムに向かい、控室で円陣を組み、ピッチに向かう前も選手同士で声を掛け合った。みんなの顔つきが今までと違っていた。どうして今まで、この緊張感を持てなかったんだろう。これを開幕から続けられたら、きっと優勝も狙えたんじゃないか。そう感じながら試合を迎えた。
あの雰囲気を作れたのは、きっと選手だけの力じゃない。街に出て一人でも多く観客を集めようとしたスタッフの努力。スタジアムで応援してくれたみんなの気持ち。チームが街と一体になっていた。こういう苦しい体験をして初めて、本当に強いチームを作るために何が必要なのかがわかった気がする。
第2ステージは先発から外れて不完全燃焼だったけど自分の役割を常に考えていた。ベテランとして、チームを支えられたと思う。
たとえ優勝しても試合に出ていないと、自分の仕事だと実感できないこともある。だけど僕には、神戸の残留に貢献して、一つの仕事をやり遂げたという充実感が残った。チームのために働いているという気持ちを保ち続けられたからだと思う。
チームの強さは、11人の力だけじゃ測れない。レギュラー以外の気持ちの持ち方がすごく大事。それもこの体験を通じて確信できた。
(朝日新聞、2002年12月10日掲載)
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