「選手ありきの戦術」楽しみ
ジーコ代表監督の第2戦、アルゼンチン戦が20日に迫った。ブラジル人とアルゼンチン人はお互いにライバル意識を持っているから、ジーコ監督も一泡吹かせてやろうと思っていることだろう。選手たちにも「力を出し切れば勝てる」という、より強いメンタリティーを持たせると思う。
ブラジルのコリチーバに在籍していた88年、ブラジル選手権でジーコ氏のいたフラメンゴと対戦した。当時僕は21歳。超満員の観客を前に、夢にまで見た舞台で、あこがれの彼と戦っていることに舞い上がってしまったのを覚えている。
ジャマイカ戦はジーコ監督らしさがよく出ていた。僕が学んだブラジルサッカーの考え方だ。個人の能力を最大限に引き出して、最終的には個人で局面を打開しながら、動きのハーモニーを奏でる。戦術に選手をあてはめるのではなく、選手ありきの戦術を採る。こうしたサッカーではFWが個人として、どう決めるかが大切。どこでそれが発揮されるかが楽しみだ。
トルシエ前監督のようなやり方もあれば、ジーコ監督のようなやり方もある。どちらがいいとは言えないし、比較すること自体に意味がないと思う。結局は勝った方がいいということなんじゃないかな。
ところで、アルゼンチンと言えば、どんなに太っていても、マラドーナのプレーはぜひ見てみたいね。日本もジーコ監督が出て、FK対決なんて見られたら楽しいだろうな。
(朝日新聞、2002年11月12日掲載)
※このテキストを三浦知良および朝日新聞社に無断で転載することを禁止いたします。 |
|