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「カズ魂」第29回


W杯余剰金 有効な使い道を

 W杯を終え、日本組織委員会の余剰金が73億円あると聞いた。サッカー界のために使うというけれど、具体的にはこれから決めるらしい。みんなでアイデアを出し合えたらと思う。

 僕もいくつか考えてみた。例えば、経営が苦しくなったクラブを救う組織を作ったらどうだろうか。Jリーグには消滅したクラブもある。借金の穴埋めをするのは良くないけど、みんなで作り上げたクラブを失うなんて、もう繰り返したくないからね。

 サッカーのレベルを上げるためなら、一流の外国人選手を日本に呼んでくるための資金にするのも面白いかも。かつて僕たちが手本にしたビスマルクやストイコビッチのような外国人選手が最近は見当たらない。アメリカのプロリーグは、リーグ自体が選手と契約してクラブに選手を配置しているというし、ブラジルの州協会も同じようにしていた。Jリーグが契約して安く貸し出す方法はどうだろう?

 地味な取り組みだけど、サッカーに打ち込む人たちの痛んだ体を治してくれる施設も欲しい。引退した人、活躍中の選手、未来ある子どもたち。みんなが利用できて、様々な専門家が協力して治療してくれるようなら理想だな。

 みんなで考えれば、ほかにもいい案が出てくるだろう。新しいことを始めるとなると、意見を取りまとめるのが大変だろうけれど、お金を使う人は「サッカーのため、スポーツのため」という気持ちを忘れないで欲しいね。

(朝日新聞、2002年10月8日掲載)


※このテキストを三浦知良および朝日新聞社に無断で転載することを禁止いたします。

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