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ロスタイムの悪夢再び 日本、カザフと痛すぎる引き分け
勝負の神はまたもカズに試練を与えた。4年前「ドーハの悲劇」と呼ばれた対イラク戦。カズの必死のタックルも届かず、最後のショートコーナーから上げられたセンタリングをカズは目の前で見送った。そして今回のカザフスタン戦。必死で守るカズの目の前で再び悪夢はおこった。 |
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「週刊サッカーマガジン」1997年10月28日号より |
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またも日本はロスタイムに入って痛すぎる同点ゴールを喫してしまった。しかも自陣のゴール前まで下がって守っていたカズの目の前で。残り10分を切って1-0のままという、日本にとって非常に嫌な流れのときに、前線からDFラインまで懸命に敵のボールを追っていたのはカズだった。ロスタイムに入ったところでは、自陣のゴールから遠いところや、サイド、コーナー付近でボールをキープするのが勝負の常道。一番怖いのは中盤でのミスパスやドリブルをカットされることのはずである。カズは危険地帯を避けて、できるだけ敵陣の安全地帯でボールをキープしようとしていたのだが・・・。
如何せん、追加点がとれなかった。呂比須が、名波が、中田が、そしてカズが天を仰いだ。
この試合、カズに訪れた決定機は二度。いずれも後半のものである。 71分、中盤左サイドの相馬から中央のカズへロングスルーパス。ゴール正面やや右寄りでこれをトラップしたカズは、ペナルティエリアに入ったあたりから、GKの位置を見て右足インフロントでGKの左サイドを狙ったが、惜しくもゴール左へはずれた。日本のエース・カズだけに決めてほしい場面ではあったが・・・。 88分、中田からパスを受けたカズは、ゴール正面左寄りからDFに向かってドリブルで勝負をかける。一人をかわし、バランスを崩しながらも突進。右後方から来た二人目のタックルもかわしてペナルティエリアに進入。最後のDFも左へかわし、抜ききる前に左足でシュート。低い弾道のボールはGKの正面をついたが、これをGKがファンブル。そこにつめていた中田のシュートも、右のポストに嫌われた。結果的に点にはならなかったが、やはり前を向いて勝負を仕掛けさせるとカズは強いということを改めて感じさせたプレーだった。 |
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「週刊サッカーマガジン」1997年10月28日号より |
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決定機をはずし続けた日本であるが、これには、「追加点が取れなかったことがすべて」とコメントしたカズ自身が一番悔しい思いをしているのではないだろうか。もちろんはずしたのはカズだけではない。しかし人一倍責任感の強いカズのことだ。追加点の取れなかったこの日の責任を、おそらく一人で背負ってしまっていることであろう。 カズはこの7年間というもの、日本のエースの称号を受け続けてきたが、それはまたそれだけの義務を背負うということでもあり、逆に結果がでなかった時には真っ先に叩かれる対象となるということでもある。しかしカズはこの責任から決して逃げはしない。今までもそうしてきたし、これからもそうあり続けるであろう。カズはいつでもこうした重圧を次の戦いへの反発力とし、これに打ち勝ってきたのだ。ここがカズの強いところである。日本のエースとしてのこうした重責に耐えられる選手はカズの他にはいない。ここはカズに踏ん張ってもらうしかないのだ。
この試合が引き分けに終わった結果、日本は本当の崖っ淵へ立たされた。しかし韓国対UAE戦でUAEが敗れたことによって、日本のW杯出場への夢はかろうじて首の皮一枚のところでつながった。諦めるのはまだはやい。まだ勝負は終わっていないのだ。あとは開き直ってチャレンジしていくだけである。負けるな、カズ!「BOA SORTE, KAZU!」
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