 |
 |
カズ、ファイヤー!!!4発炸裂 W杯へ好発進
決めてくれたのはやはりこの男だった。キング・カズ。格が違う。経験が違う。そしてなによりも気合いが違う。怪我、不振、限界説などの鬱憤を自らの4ゴールで見事に晴らしてくれた。 |
 |
   |
 |
会場となった国立競技場は試合前から異様な雰囲気に包まれていた。5万4千の大観衆はすでにヒート・アップ。ウェーブが起こり、巨大な日の丸が揺れ、ニッポン・コールはなりやまない。選手入場の際には無数の紙吹雪が夜空に舞った。 試合開始のキックオフ直前、カズはツートップを組む城とともにひざまづき、ボールに手を添えて祈りを込めた。超満員のスタンドのボルテージも最高潮に達する。 |
 |
   |
 |
立ち上がりから溌剌と、積極的に動くカズ。気合いの入り方が凄いことが観ているものにもすぐに伝わってくる。まるで自分の気持ちの昂りを抑え切れないようだ。チーム最年長とはとても思えないこの若々しさ、この躍動感はどうだ。ボールをもって前を向き、相手に勝負をかける。ドリブル突破、裏をとる動き、どれもキレまくっている。 ゲームの流れの上で一番点が欲しいときにきっちりと答えを出してみせたのは、やはり日本のエース、カズ。どうしても欲しかった先制点は開始4分のPK。カズの、そして日本のサポーター全ての思いが込められたボールがゴールネットを揺すると、地鳴りのような歓声とともにスタジアムが揺れた。23分の追加点。ウズベキスタンに1点返され、流れが相手に行きかけた64分の中押し点。どちらも試合展開上、効果的なものだった。そして5-3と追撃され、嫌なムードが立ちこめてきた80分、またしてもその流れを寸断し、追いすがるウズベキスタンの息の根を止めたのもカズのゴールだった。 |
 |
   |
 |
カズのここ一番での勝負強さは図抜けている。若い城、西沢が絶好のチャンスをはずし続けたのとは対照的に、カズはチャンスで非常に落ち着いていた。経験の差、と言ってしまえばそれまでだが、ここにきて集中力、ゴールへの嗅覚が再び研ぎ澄まされてきたようだ。これが日本代表を引っ張ってきた男の底力なのだろうか。 もちろんカズだってチャンスを全てものにしたわけではない。30分過ぎのチャンスなどはトラップがもう少し正確であれば点になっていたかもしれない。それでもチーム最多の8本のシュートを放ち、その半分を得点につなげたことは素直に評価されてしかるべきであろう。しかもそのことごとくがチームにとって勝負どころの大事なゴールであったのだからなおさらである。 また自らが点をとるだけではなく、44分には絶妙のスルーパスで、若武者・城の得点をお膳立て。自ら決めながら若手をも引っ張る老獪さも見せ、中田、名波とともに攻撃陣を完全にリードしていた。 |
 |
   |
 |
この活躍で「カズ健在」は敵各国に十分にアピールされたはずだ。確かにウズベキスタンがカズをフリーにしすぎたという点は忘れてはならないだろう。今回のような活躍がいつもできるとは考えられない。今後の戦いのなかではカズに厳しいマークがつくことは容易に予想される。現に偵察に訪れた韓国の車範根(チャ・ブンクン)監督はカズに徹底マークをつけて対応することを明言している。そうなるとさすがのカズもそう簡単には仕事をさせてもらえないだろう。 しかしカズはこれまでもそうした修羅場をいくつもくぐり抜けてきたのだ。舞台が大きくなればなるほどその真価を発揮してきたカズのことだ。きっとまた我々サポーターの期待に答えるようなどでかいことをやってくれるに違いない。我々はそれを信じて声援を送り続けるだけだ。 ヒーロー・インタビュー、MVPの表彰を終えたあと、カズは一人で走って超満員のサポーターに挨拶に来てくれた。人一倍サポーターのことを大切にしてくれるカズ。場内に割れんばかりのカズ・コールが沸き起こったことは言うまでもない。「ありがとう、カズ!」そして次に向かって、「BOA SORTE, KAZU!」 |
 |
  
|